2014年6月4日水曜日

ミラノサローネへの道23 8日目 ブレラ絵画館とトリエンナーレの視察

みなさん、こんにちはARUPaPaです。
ボンジョルノ~

ミラノ滞在8日目の4月12日(土)はTOKYO IMAGINE5日目で、10:00開場~20:00閉場というスケジュールでした。

朝、いつものように地下鉄でTOKYO IMAGINE展示会場に行き、お昼頃まで説明をしました。「の音」の展示台に足をとめてくれたみなさんの多くが「の音concept」のキャビネットの円い部分をナデナデしていて、後ろから見ていて微笑ましかったです。実際スベスベして気持ちいいのですが、竹の集成材の質感がそうさせているのかもしれないですね。

朝のトルトーナ通り 旧型FIAT500
朝から盛況のTOKYO IMAGINE展示会場
犬連れの方も普通に入場できます

お昼頃、ひとりでブレラ絵画館に向かったのですが、途中ブレラ地区のサンカルポフォーロ教会で開催されていたバカラの展示を観ました。バカラ250周年を記念したもので、桁違いのゴージャスさに目が眩みます・・・。あと、心臓や肺などのガラスのオブジェの展示があったのですが、ガラスでこの形状どうやって作ってるんでしょうか?

お花屋さん
バカラ ゼニス シャンデリア 84灯 クリア&レッド
バカラ スケッチ
ガラスの心臓
ガラスの肺
ブレラ通りのレストラン
ブレラ絵画館前の絵描きのおじいさん
ブレラ絵画館はイタリアでも5本の指に入る美術館のひとつで、ナポレオンのコレクションが集めたルネサンスのコレクションが収蔵されています。残念な事に中庭の中央にあるカノーヴァ作「ナポレオンI世の銅像」は修復作業中でした・・・。

中庭の奥の階段を上った2階の左手売店を抜けるとチケット売り場です。常設展示の入場券は6ユーロ。イタリアの絵画の歴史をたどる展示の構成になっているのですが、絵のスケールがとんでもなく大きく「アレッサンドリアの聖マルコの説教」は幅が8m、高さが4mもあるんだそうです。これだけ大きいと門外不出でしょうから、ここに来ないと観ることができないですね。ただ、ほとんどの作品は宗教画なので、全体的に荘厳な空気が漂っているというか、なんというか・・・。

そうそう、絵画を修復中の展示室があって、全体を透明シートで囲った中に修復中の絵画と修復の道具が見れるようになっていて、こういう展示はうまいなぁと思いました。あと、監視の人が要所要所に座っているのですが、私服姿でスマホのゲームをしていて、ちっとも監視をしていないのが印象的でした(笑)

修復作業中のナポレオンI世の銅像
ブレラ絵画館のマップと入場券6ユーロ
ブレラ絵画館の中庭
ブレラ絵画館近くの画材屋さん
電気屋さんにあったカラフルなレコードプレーヤー
レコードプレーヤー付きのレシーバー
クリーニング屋さん

ブレラ絵画館を出て、昨日お昼を食べたスフォルツァ城を通り抜け、センピオーネ公園のデザイン美術館(アルテ宮)で開催されているトリエンナーレ・デザイン・ウィークの視察を行いました。歩いて20分くらいの距離ですが、連日歩き回っていて疲れもピークにさしかかっていたので、やけに遠く感じました。この頃からだんだんシャッターを押す元気もなくなってきました・・・。なので写真少な目ですごめんなさい。

トリエンナーレ・デザイン・ウィーク2014
トリエンナーレ・デザイン・ウィーク2014のマップ
CITIZEN ”LIGHT is TIME”
時計の地板8万個を使用したインスタレーション
illy Suspended coffee
空中に浮かんだエスプレッソ
Barrel12 Barrel Recycle Collection
Blackbody Sculture di luce
CHI WING LO "The Light & Soul Object"

ミラノサローネの展示の規模と量と質は想像を絶するものでした。連日歩いて観て回っても、多分ほんの数パーセントしか巡ることはできていません。フリーランスになってから10年以上、年間40回くらいビッグサイトの展示会の視察をしていて鍛えているつもりでしたが、ミラノサローネは別格でした。渡航以来の時差ぼけ、寝不足、石畳の歩行による足のダメージと重なり、TOKYO IMAGINE展示会場に戻った時は完全に電池切れになってしまいました・・・。一時間ほど、休憩スペースで椅子に座って自販機のカプチーノ、ポテチ、水をのんで疲れを取り、少し元気を取り戻してから20:00の閉場まで説明に立ちました。

TOKYO IMAGINE展示会場(18時半ごろ)

閉場した後、TOKYO CREATERS出展者の方3名とアルバイトで来ていた日本語を流暢に話すイタリア人のアレッサンドロさんと5人で食事に行きました。アレッサンドロさんは日本でチーズの輸入の仕事をしていたらしく、5ヶ国語が話せるそうです。日本人よりきれいな日本語を話される方で、「お国はどちらですか?」とか自然に聞いてきたりします(笑)。通訳のアルバイトではないのですが、日本語があまりに達者なので、みなさんの通訳代わりにも駆け回っていましたし、「の音」の説明のイタリア語の翻訳をしてくれたり、会うたびに簡単なイタリア語会話のレッスンをしてくれたりと、私達出展者にとても良く接してくれてました。アレッサンドロさん、現地では大変お世話になり、ありがとうございました!

Ristorante,Pizza & Steakhouse BRICKOVEN

食事をしながら、イタリアはすごく景気が悪いという事や、来年は「エコと食」をテーマにしたミラノ万博が開催される事、ピザを焼いている職人はほとんどエジプト中心のアラブ系移民だと言う事など話してくれました。

「の音」を海外販売できるようになったら、是非お力をお借りしたいと思う方と知り合えたのは、出展者側としてミラノサローネに参加できたから・・・、思い切って出展を決断して良かった。

そうそう、明日の夜この日のメンバーで再会して食事をする予定です。現地で頑張ったみなさんと、まだ2ヶ月しかたっていませんが、再会できるのが楽しみです!


それでは、この続きはまた次回・・・。
アリベデルチ!


2014年6月2日月曜日

ミラノサローネへの道22 7日目 スーパースタジオ、レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館などの視察

みなさん、こんにちはARUPaPaです。
ボンジョルノ~

ミラノ滞在7日目の4月11日(金)はTOKYO IMAGINE4日目で、10:00開場~20:00閉場というスケジュールでした。

初めての海外でも1週間も滞在すると、だんだん日常の生活リズムを作れるようになり、視野が開けてきて、ちょっぴりですが堂々と行動できるようになってくるから不思議なものです。朝食を食べにロビー階に下りるエレベーターで若い外国人ご夫妻と一緒になったのですが、試しに日本語で「おはようございます」と挨拶したら、奥さんがにこやかに「おはようございます」と返してきて驚きました(笑)。続いて「私日本語が好きです」「今、日本語を勉強しています」との事。コミュニケーションってこんなものだなぁと実感しました。英語が苦手だからと言って黙っているのではなく、日本語で喋れば相手もコミュニケーションを取ろうという態度で接してくれるんだろうと・・・。

滞在先ホテルの窓から見た朝の風景
朝食はバイキングでした

さて、前日はミラノサローネ常連の方の行くところについて行ったので、多くの展示エリアは回れたものの、自分のペースで視察できなかったのがあまり面白くなかったので、この日は単独で視察を行うことにしました。朝、いつものように地下鉄でTOKYO IMAGINEの展示会場に行きます。なんだか、通勤しているような錯覚になります。警備の黒服のイタリアーノに元気良く「ボンジョルノ~」と挨拶すると、陽気に「ボンジョルノ~」と返してくれるようになりました!展示台を掃除して、パンフレットを追加してからすぐに視察に出掛けました。

まずはトルトーナ地区のスーパースタジオに入りました。ここは、前回来たときは招待者以外入場できなかったのですが、この日は名刺を渡すことで入場することができるようになっていました。

スーパースタジオ インビテーションカード
FRANCE DESIGN

Concept Trottinette Peugeot Design
Ligne Roset
Celine Wright , Fugu Furniture
TurriniBy
Petite Friture
UrbanHello
Withings
Blackbody
La Boite Concept
Max - Fauteuil relax
Bucket seat The Feuillete
par NUMERO 111
RAINHOUSE 1:1 MODEL IN MILAN

建築のような構造の椅子
ガラスのオブジェ?
木製フレームの自転車
ad 3D printing
大型の3Dプリンター(デルタ機)の出力品
3Dプリントのアクセサリー maison 203
Banco Ddiddo mimetrica
ガラスの積層ランプ
床がぬれない傘
開いたり閉じたりするLED照明
本棚付きの椅子
Josiah 陶器のBluetoothスピーカー
折り紙構造のランプ

スーパースタジオは広くて展示の量も多く全部見ていると時間がなくなってしまうので、地下鉄でカドルナ駅まで行き、レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館に向かいました。最寄り駅はSant'Ambrogio駅ですが、カドルナ駅から歩いても10分くらいでした。

薬局の自動販売機
レオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学博物館

入館料は大人10ユーロで、ちょうどお昼時ということもあり、入館した時は空いていてゆっくりと見て回れました。建物は11世紀に建てられた修道院に科学技術に関する展示が行われていて、2階のレオナルド・ダ・ヴィンチ大展示室では、ダヴィンチのスケッチを元に作られた数十の模型が展示されていて見応えがあります。博物館には二つの大きな回廊付き中庭があり、静かな空間に響く鳥の声がとても印象的でした。

博物館のマップと入場券10ユーロ
レオナルド・ダ・ヴィンチ大展示室
レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチを元に作られた模型
ラジオの歴史
初期のラジオ放送局
雑な感じがイタリアっぽい(笑)
回廊付きの中庭が二つ
別館の蒸気機関車の展示
屋外の戦闘機の展示
別館の帆船の展示
ガレオン船の大砲の展示
Drawing and Ironing缶の製法説明展示
PETボトルのリサイクルの説明パネル
プラスチックのリサイクルの説明展示

1時間半ほど博物館を観てから出口に行くと、高校生くらいの学生が団体で入場するところに出くわし、大変な騒がしさです。間一髪で静かに観れた事に感謝。

この後博物館を後にし、スフォルツァ城まで歩きました。スフォルツァ城はルネッサンスの時代にミラノを治めたヴィスコンティ家とスフォルツァ家の居城兼城塞で、フランス軍、スペイン軍の攻勢に遭い、ナポレオンの到来までにより強固な城塞になった歴史があるそうです。近くでみる城壁の威圧感はすごかった。

スフォルツァ城正面
スフォルツァ城の城壁
スフォルツァ城の公園でランチ
クロワッサン1,20ユーロと水80セント合計2ユーロ
売店でクロワッサンと水を買って少し遅いお昼を食べてから、地下鉄でミラノ中央駅(ミラノ・チェントラーレ)の視察に行きました。駅前は大規模な工事中で、仮設の壁で囲われていたので全景が撮影できずに少し残念。駅前は広場になっているのですが、若者のスケボー場となっていて騒がしかったです(笑)。あと、ミラノ中央駅前には近代的な高層ビルが多く建っていました。

駅内部はエントランスの大空間に圧倒されるのですが、階段をあがるとさらに高い天井と大面積の天窓で明るく開放的な大空間の駅内部があり、そこからエスカレーターを上がると、これまたとんでもない規模のアーケードの下にホームがいくつもあって特急列車が整然と入線していて壮観な風景です。これは観に来て正解でした。ミラノ中央駅はイタリアで2番目の乗降客数なんだそうです。この駅から国際列車に乗ってヨーロッパ各国へ旅するというのも素敵ですね。

ミラノ中央駅外観
ミラノ中央駅前の高層ビル
ミラノ中央駅 エントランス

ミラノ中央駅 駅内部
ミラノ中央駅 ホーム
全長341m、66,000平方メートルの場所を覆う鋼鉄製のアーケード
ミラノ中央駅 高速鉄道
ミラノ中央駅からカドルナ駅に戻り、ブレラ地区で観ていなかったレクサスに行きました。なかなか分かりにくい場所にあり、歩き回ってようやく到着。インスタレーションとレクサスデザインアワードのパネル展示がありました。

レクサスの展示開場
TRANSFORM
Interconnection
Iris
Ooho! 食べる水
Macian

この後、18時ごろTOKYO IMAGINE展示会場に戻り、閉場まで2時間ほど説明をしてから出展者の方と食事してホテルに戻りました。

1人でもフォーリサローネを視察したり、チケットを買って博物館を観たり、名所を訪れたり、パンや水を買って食事をする事が出来てとても満足した一日でした。

大人になっても初めての海外だと、日常の些細なことが1人で出来ることに喜びを感じることができるのは、日本にいたら体験できないことなので本当に新鮮な体験でした。特に英語が苦手、イタリア語も挨拶程度しか出来ないから感じれたことかもしれませんが(笑)


それでは、この続きはまた次回・・・。
アリベデルチ!